たった1年で、会議室は、桜の下から画面の中に。新型コロナが変化させる「会議」のかたち

本日は2020年4月7日。夕方の18:03分です。安倍首相の記者会見で、史上初の緊急事態宣言が出されるという、歴史的な日。そう、現在の日本は新型コロナウイルス蔓延の渦中にあります。

昨日。株式会社Flucleでは経営会議が行われました。

毎年4月の経営会議は、桜の下で行われるのが恒例でした。桜スポットに囲まれた天満橋というロケーションは、「春が来たね」「いい春にしたいね」という前向きでふわふわした気持ちを増幅させてくれます。気分転換にもなります。だから毎年、桜の下であーだこーだ話し合い、広報・本田はハイテンションで記事化してきました。

2018年春

2019年春

しかし、この2020年春は、そうはいきません。昨日の主な議題は、事業の方向性の見直し、経費削減、そしてアフターコロナについて。そして会議中に「いよいよ明日、緊急事態宣言が出る」というニュースが飛び込みました。平和だった昨年の4月は遠い過去。じんわりと背中に張り付く不安を感じながら、それでも生き抜くため、会議は行われました。

 

WEB会議には、そんじょそこらの会社より慣れている、はず。

今回の会議の場所は、もちろん桜の下ではありません。そしてオフィスですらありません。そう、この数週間で一気に一般的になった「WEB会議」。7人のメンバーが、画面越しに集まります。

株式会社Flucleは創業以来、リモートワークを導入しています。金曜日の朝には週次会議がありますが、毎回WEBで行ってきました。4年間、ずっと。だからそんじょそこらの会社よりは、めちゃくちゃ慣れています。環境だけに特化していうと、新型コロナで働き方について騒がれるようになっても、「いつもと何が変わったの?」という感じ。

しかし、4年間そんな働き方をしてきた本田は、「画面越しの経営会議」に、予想以上の違和感を覚えました。

画面越しの「これからの未来」

理由はいろいろあるでしょうが、一般的な話はやめて、あくまで「株式会社Flucleの場合」で考えてみます。

何より大きな理由は「週次会議と、経営会議の、扱うテーマの違い」です。WEBで行われる週次会議は、1週間で自分が何をしたか、数字はどうだったか、課題は何か…などの「現場レベル」の報告が中心です。話す順番もある程度決まっていますし、トピックスの中心人物も明確です。だからWEBでもサクサク進みますし、なんなら週次会議は画面への顔出しすら不要です。

しかし月に1回の経営会議では、そのような数字報告や、細かい話はなるべくナシ。会社の現状把握をしたあとは、これからのこと、ビジョン、事業アイデア…とにかく「ブレスト」の時間がほとんどで、フリートークの中から生まれる気付きや、夢のような話も許容される時間が続きます。

文頭に貼った2018年・2019年の花見記事や、合宿記事を読んでも、同じようなことが書かれています。株式会社Flucleは、創業以来ずっと、「アイデア出しは顔を合わせて」を継続しているのです。

 

だから(その環境にどっぷり浸かってしまっている)本田は、画面越しでの「ブレスト中心の」会議に、ちょっと違和感を覚えた。たぶんそうです。これはあまりよくないですね。当面、WEB会議で事業を進めなくてはいけませんから、慣れる必要はあるでしょう。そして会議の進め方も、たとえ画面越しであってももっとクリエイティブにできるはず。工夫が求められます。

 

「オフィスで会う時間」の価値は、どんどん上がる

それから、今後は、「会社の人と、オフィスで顔を合わせる」という…、今までは当たり前で、ときにマイナス要素だった時間は、希少になっていきます。すべてのビジネスパーソンに、急激な価値転換が求められます。

弊社だって、月に1回の「リアル」な会議なんて、もうできなくなるかも知れない。

そう思うと、午前中のうちに出社し、代表と順番に1on1ミーティングを行い、一緒におやつを食べ、書類整理や掃除をして、お昼時にはワイワイとランチ。そして午後イチから、顔を突き合わせてみっちり経営会議。白熱したり、誰かが行き詰まったらコーヒーブレイクを取ったりして、19:00以降は盛大に飲み会を開催。そんな当たり前の「月1回のリアルコミュニケーション」は、やはり、とんでもなく価値のある時間だったんだな…。と痛感したわけです。

経営会議後の飲み会で必ずつくっていた、「企業文化としての燻製」

さらに残念なこともあります。実はたった3か月前に、新オフィスに移転したばかり。コストをかけ、「よっしゃ!なるべく皆で会う機会を増やし、事業を進めよう!」と思った矢先の、この状況。ピカピカで、明るくて、居心地のよい場所にしようと試行錯誤し、皆でつくり上げている真っ最中だった、かわいそうな弊社オフィス…

本当に、事業とはどうなるか分からないものですね。

 

結論は「生き抜くしかない」

明るい話もあります。新しいメンバーが増えました。こんなご時世に入社してくれて、コミットしてくれて、ありがとう。感謝。2020年はこのメンバーで走り切ります。

弊社のような、キワキワまで自由(野放し)な働き方をしていても、この新型コロナ騒動では大きな意識変換を迫られています。古い体質の会社、そして出社せざるを得ない業種の方々の苦労ははかり知れません。
でも、この痛い過渡期が過ぎたら、もっといい時代になっていると信じるしかない。悪い予見をして、思いっきり対策して、そのうえで「ご機嫌」に生きていく覚悟を決めなければいけません。

正しい情報と、それぞれが持っているリソースをシェアしあいましょう。
そして各自ができる範囲で、できることを行い、世界規模の厄災を何とか乗り切りましょう。

少しずつ、明るいメッセージが生まれる日を願って。

 

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